エッセイというかなんというか

20代前半の若造です。毎日更新するつもり。

仮面群衆~マスクラウド~

【マスク】①面。仮面。②病菌・埃などを防ぐために鼻・口を覆うもの。<季・冬>③野球やフェンシングで、面部をおおう防具。④顔立ち、容貌。⑤ガスマスクの略。⑥デスマスクの略。

広辞苑 第七版 岩波書店より)

 

 

・ガーゼでできた白い布きれ。それを装着すると、不思議なことに余裕が生まれる。鼻と口が隠されているからだろうか。久しぶりにそれを着けたのだけれど、その安堵感たるや。

 意識して町を歩けばマスクをしている人を大勢見かける。こんなにも愛用されているのか。5人に2人くらいはマスクをしている。時期が時期なだけに仕方がない。みんな菌はもらいたくない。

 そう、マスクというのは病菌や埃が体に入るのを防ぐためのものだ。しかし今やマスクはもはやファッションアイテムと化している。風邪をひかないようにするとは建前だ。ホントは顔の一部を隠したいがために着用している。

 "仮面"という意味のマスクもある。仮面は完全に顔を覆う。それを着用すればまるで別人になったような気分になる。中世のヨーロッパでは仮面舞踏会なるものが行われた。仮面を着けた者同士、互いの素性も分からぬままに舞い踊る。仮面舞踏会は当時のヨーロッパでは大変人気を博したようだ。

 マスク違いだったか。いや現代もある意味近い。皆手軽な仮面を着用している。くれぐれもマスク依存症にはなってくれるなよ。マスクがないときに不安に感じたら要注意だ。着けられない場面もあるんだから。マスクをする日は特別な日だけにしておこう。

 

(参考:Wikipedia 仮面舞踏会 )

▶たたかう ▷にげる

コマンド【command】命令。指令。特にコンピュータで、特定の処理の実行を指令する信号や命令。

広辞苑 第七版 岩波書店より)

 

 

めいわくなおじさん が あらわれた! ▶たたかう にげる ぼうぎょ どうぐ 。ゆうしゃは にげだした! しかし まわりこまれてしまった! めいわくなおじさんのこうげき! ゆうしゃに10のダメージ! ゆうしゃはにげだした! うまくにげきれた!

 戦うのが面倒くいほどレベルが高かったのか、それとも怖気づいたのか。プレイヤーはにげるのボタンを連打した。私もひたすらにげるのボタン押し続ける方だ。ダメージをくらうのが怖い。

 仮想空間だけの話ではない。人は課題や困難に出くわすとコマンドを選択する。そのコマンドは二つしかない。「たたかう」か「にげる」か。

 ひたすらたたかうを選ぼうが、ずっと逃げ続けようが各々の戦略である。しかし、にげるが選べない場面がある。大事なボスとの戦いでは、にげるを押しても反応しない。アイテムを駆使してでもいいから戦わなければならない。 

 今だから分かるが、私は「にげる」のコマンドを好んで使っていた。逃げるが勝ちともいうが、逃げちゃいけないときもある。裏技を使おうとするなよ?これからの道のりで「たたかう」しかないシーンはきっと随所に現れる。怖気づくけどやるしかない。地道にレベル上げしておくんだよ。

疎水

【馴染む】(ナレシムの約)①なれて親しくなる。なつく。②なじみ客になる。馴染金を出す。③しっくりする。調和する。とけあう。

広辞苑 第七版 岩波書店より)

 

 

 

・人と会って話をすることは私の心に強い影響を与える。もともとかもしれないが心が柔らかくなる。柔らかいものは良くも悪くも外部からの刺激に敏感に反応する。

 その刺激を避けたいがために、他者と関わらないようにするという選択は賢明とは言えない。誰かとの交流からもたらされるものには、計り知れない価値がある。その価値は一人では手に入れにくい。

 頭では分かっている。でも心が正直に反応する。なんで私はここにいるのかと思う瞬間がある。自分はここに来たくて来た?きたくなかったという気持ちは強かったよ。じゃあなんでいる?ここにいるべきだと思ったからか。人との交流は適度にしなければならないからか。こんがらがってきた。

 自分が馴染んでいる場所と、馴染んでいない場所があると思う。しっくりくる、気をつかわないでいい、素でいられる、そういうところを馴染む場所という。そこが居たい場所、居るべき場所なのかは分からない。

 なれない、気をつかう、取り繕う、それは馴染めない場所。そこはとても居心地が悪い。今すぐにでも逃げ出したいだろう。でもそういうところが、いるべき場所、いなければならない場所…なのだろうか。馴染むまでにはそこそこの時間と労力が必要だよなぁ。